香港政府は「若者を血祭りに上げるべきでない」=台湾・蔡総統

【政治】 2019/11/14 11:39 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
取材に応じる蔡総統=資料写真

取材に応じる蔡総統=資料写真

(台北中央社)香港の警察当局が大学のキャンパスに突入し、多数の学生を逮捕したのを受け、蔡英文総統は13日、自身のフェイスブックに「北京当局の体裁を取り繕うために香港の若者を血祭りに上げるべきではない」と投稿し、香港政府の暴力に異を唱えた。その上で、混乱が続く香港に目を向けてほしいと国際社会に呼び掛けた。蘇貞昌行政院長(首相)や与党・民進党の林飛帆副秘書長(副幹事長)も同日、香港政府を非難するコメントを相次いで発表した。

蔡総統は、白色テロ時代は台湾が二度と繰り返したくない痛ましい過去だとした上で、香港の現状に言及。警察が市民を守らず、市民本位ではなくなった政府は「信頼を失うだろう」と警告を発した。そして、香港の自由と法の支配は権威主義にむしばまれているとの見方を示し、「自由と民主主義の価値を信じる者は立ち上がれ」と世界の人々を鼓舞した。

蘇氏も自身のフェイスブックを通じ、台湾人は香港警察のやり方を「受け入れられない」と批判。台湾もかつて同じような時代を経験したが、権威は自由を禁じ得ず、暴力は異議を鎮圧し得ず、独裁制は民主主義に勝ち得ないことを世界に証明してきたとつづり、学生と対話し、市民の訴えに耳を傾けるよう香港政府に呼び掛けた。

林氏は記者会見を開き、香港は今、警察の横暴がまかり通る都市と成り果て、法の支配は崩壊したと指摘。暴力による鎮圧で香港の一国二制度を消滅させようという北京当局の意図は明らかで、まるで天安門事件の再来だと語気を強めた。その上で、世界各国が香港を支援し、香港の制度を50年間維持することを約束した1984年の「中英共同宣言」の順守を中国側に求めていこうと訴えた。

(葉素萍、顧セン/編集:塚越西穂)