馬英九氏、蔡総統に慰安婦問題への主張表明求める/台湾

【政治】 2019/08/14 16:30 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
慰安婦像に献花する馬英九前総統(手前右)

慰安婦像に献花する馬英九前総統(手前右)

(台南 14日 中央社)南部・台南市に設置された慰安婦像の除幕式が開かれてから1年となった14日、馬英九前総統は像設置場所で行われた追悼式典に出席し、蔡英文総統に対し、慰安婦問題に対して主張を表明するよう求めた。総統府は同日、政府として同問題について日本側と積極的に協議していく姿勢を示した上で、国民党による同問題の政治利用を暗に批判した。

慰安婦像は、観光客も多く訪れる「林百貨」の向かいに設置されている。馬氏は昨年の除幕式にも出席し、「日本政府は正式に謝罪と賠償をすべき」との考えを示していた。設置場所が国民党の所有地であるほか、除幕式を主催した台南市慰安婦人権平等促進協会が国民党員の協力で創設されていたことから、市や与党・民進党は当時、像設置は国民党による慰安婦問題の政治利用だと指摘していた。

馬氏は、蔡総統がかつて日本への賠償請求や謝罪要求を加速させて処理すると約束していたにも関わらず、何もやっておらず、意見表明もしていないと批判。蔡政権は日本に対し、釣魚島(日本名:尖閣諸島)や沖ノ鳥(日本名:沖ノ鳥島)、慰安婦の問題などで非常に弱腰だと指摘し、「蔡総統は中華民国初の女性総統として慰安婦問題で決して逃げてはいけない。必ずや主張を見せなければならない」と述べた。

総統府の丁允恭報道官は14日、台湾人慰安婦の問題を一貫して重視する政府の姿勢を説明。台湾人慰安婦の権益と尊厳を重視するよう日本に引き続き呼びかけていくとした。さらに、慰安婦問題には厳粛な態度で向き合うべきだとし、軽率に憎しみを操り、その中から政治的利益を貪ろうとするやり方は何の役にも立たないと述べた。

(張栄祥、温貴香/編集:名切千絵)