反一国二制度の綱領策定 主権と台湾の未来の選択権を確保へ

【政治】 2019/03/12 13:33 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
国家安全会議に臨む(左から)陳建仁副総統、蔡英文総統、蘇貞昌行政院長=総統府の公式サイトから

国家安全会議に臨む(左から)陳建仁副総統、蔡英文総統、蘇貞昌行政院長=総統府の公式サイトから

(台北 12日 中央社)蔡英文総統は11日、国家安全会議を開き、中国が主張する「一国二制度」による台湾統一に対抗する綱領を示した。国家の主権と国民が台湾の前途を選択する権利を確保するのが狙い。国家の安全を担う機関と行政の行動指針とし、安全保障対策を強化することで経済と社会の正常な運営に影響が出るのを回避する。

中国との関係については、対等・尊厳の原則の下、民主主義をやり取りの基礎として、主要な民主主義国家のやり方を参考に両岸(台湾と中国)交流に関する規定の実行を全面的に見直す。両岸間の交流のあり方を定めた条例の改正や中国に進出する台湾企業の対台湾投資支援、産業構造の転換、発展などを進めていくほか、台湾に友好的な国際情勢を生かし、中華民国の主権を消滅させようとする中国のアプローチに対抗する方針を掲げた。

同会議では、中国が台湾統一を加速させるために掲げる戦略として、経済、社会の融合による平和的統一と武力行使による統一の交互な運用と独立派への強硬姿勢▽台湾との一国二制度を台湾統一のモデルと手順にする▽台湾社会の不和と与野党の対立を利用し、台湾内で統一の機運を醸成する▽台湾内の政治的形勢の変化に基づき、戦略的に統一の方策を実施する時期を調整する―の4点が指摘された。

与党・民進党が大敗した昨年11月の統一地方選の結果を受け、北京はここ2年の対台湾政策が成功したと考えているとの見方を同会議は示し、台湾統一に有利な環境づくりを加速させるために北京が台湾内の分裂を激化させることで、両岸は時期を早めてカードを切ることになる可能性があるとしている。

(温貴香、顧セン/編集:名切千絵)