台湾原住民による抗日蜂起の記念碑、蘇行政院長が設置を約束

【政治】 2019/02/19 19:45 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
蘇貞昌行政院長

蘇貞昌行政院長

(台北 19日 中央社)台湾原住民(先住民)タイヤル族の血を引く無党団結連盟の高金素梅・立法委員(国会議員)は19日、日本統治時代に起きた同族による抗日蜂起「大豹社事件」の記念碑の設置を蘇貞昌行政院長(首相)に求めた。蘇行政院長は実現を目指す方針を示した。

大豹社は現新北市三峡の山中を流れる大豹渓沿岸に存在したタイヤル族の集落。高金立法委員は、同地には事件で殉職した軍人や警察官のために日本政府が1920年代に建てた高さ3メートル余りの忠魂碑があることに言及。資源を強奪し、武力で同地を荒らした日本人が「忠魂」ということは、土地を守るために立ち上がった台湾原住民は悪党かと蘇行政院長に詰め寄った。

蔡英文政権下では、過去の権威主義的な統治の下で行われた人権侵害やその結果の真相究明などを目指す「移行期の正義」が進められている。高金立法委員は、大豹社は台湾原住民の移行期の正義において非常に重要な意義を持つと主張。旧日本軍の忠魂碑が「不義遺跡」として認定されず、タイヤル族のための記念碑も建てられなければ、台湾原住民は歴史上において善玉か悪玉か、これには大きな疑問が残ると訴えた。

蘇行政院長はこれに対し、どの世代の土地のあるじにも尊敬の念を示すべきとの考えを示し、記念碑の設置だけでなく、失われた歴史の資料を探し出すことがより重要だと述べた。また、先住民の教育や交通、医療環境の改善にも取り組んでいく姿勢を示した。

(顧セン/編集:楊千慧)