「中国との政治的協議の前には国民投票を」改正法案、優先的に審議へ/台湾

【政治】 2019/02/19 18:28 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
行政院のグラス報道官

行政院のグラス報道官

(台北 19日 中央社)行政院(内閣)のKolas Yotaka(グラス・ユタカ)報道官は18日、今国会での審議を最優先とする47本の法案について与党・民進党の立法院党団(議員団)と合意に達したと発表した。これらには両岸(台湾と中国)に関する法改正も含まれ、両岸間で政治的な協議を進める前にはその内容について国民投票で民意を問うことや中国で居住証を取得した者の被選挙権を制限することなどを明文化する方針が示された。

グラス報道官によれば47本の法案は、世間の関心が高い法案、台湾を守るための法案、経済振興に関する法案の3種類に分かれている。台湾を守るための法案は主に、台湾と中国の交流について定めた「台湾地区・大陸地区人民関係条例」(両岸人民関係条例)の法改正を指し、改正によって両岸間の政治的な協議の内容は台湾の民意を尊重したものである必要があると位置づけ、協議の内容は国民投票によって大多数の同意を得なければならないと定める方針だという。

また、中国当局が発行し、中国人と「同等の待遇」を与える居住証を取得した者に対し、台湾の行政機関への届け出を義務付けるほか、居住証を放棄してから一定期間経過しなければ、選挙への立候補や、軍人、公務員、公立の教育機関の教員などの職に就くことを禁じるとする内容も盛り込まれる見通し。

世間の関心が高い法案については、児童虐待や飲酒運転の厳罰化などのほか、台湾鉄道の特急、プユマ号の脱線事故を受け、国家運輸安全委員会組織法や運輸事故調査法の審議も最優先とされた。

グラス報道官は、同性婚の特別法草案の策定も現在急いでいると説明。21日には立法院(国会)に提出する見込みだという。台湾では2017年、同性婚を認めない現行の法令を「違憲」だとする判断が憲法裁判所に相当する司法院大法官会議で下され、2年以内の法改正が要請されていた。昨年11月には国民投票が行われ、同性カップルの権利は民法以外の形式で保障するべきとする案件が賛成多数で可決された。

経済振興に関する法案には、米中貿易戦争に対処するため、海外の台湾企業の呼び戻しを促進する法案や国防産業の発展に関する法案などが含まれているという。

(顧セン/編集:楊千慧)