民進党党首、20年総統選に言及 新たな基本文書の採択を示唆/台湾

【政治】 2019/01/30 17:37 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
民進党の卓栄泰主席

民進党の卓栄泰主席

(台北 30日 中央社)与党・民主進歩党(民進党)の卓栄泰主席(党首)が29日、中央社のインタビューに応じ、2020年の総統選について語った。時代に即した党の共通方針を新たに提示する考えを明らかにしたほか、無所属の柯文哲台北市長との連携の可能性に注目が集まっているのにからみ、連携には党の中心思想に背かないことが前提になるとの姿勢を示した。

次期総統選の前哨戦とされた昨年11月の統一地方選で大敗を喫した民進党。敗北の原因は同党の両岸政策にあると指摘する声が上がっている。同党はこれまでに、党の考え方を定めた基本文書として「台湾前途決議文」(1999年)や「正常国家決議文」(2007年)を採択しているが、卓氏は「新たな時代に即したものが生まれることを排除しない」と言及。決議文という形式になるかは話し合いの結果次第だとした。年内に間に合うかは不透明だとしつつも、少なくとも選挙時に党内で順守させる共通の方針を定めると明かした。共通の政見を打ち出す時期については、9月28日の党創立記念日を候補に挙げた。

卓氏は、両岸問題の責任と権利は総統にあるとした上で、「現状維持」とは何かを人々に知らせる必要があるとの考えを表明。「相手(中国)が繰り出す策はあまりに多い。現状維持とはどのような現状の維持なのか、少しはっきりさせるのも悪くない」と述べた。

総統選には、2014年の台北市長選で同党の支持を取り付けて当選した柯氏が独自に政党を立ち上げて出馬する可能性が取り沙汰されている。市長就任以降、中国に歩み寄る姿勢を示している柯氏に不満の声が党内で噴出したのを背景に、同党は昨年の同市長選では独自候補を擁立したものの、大きく水をあけられる結果に終わった。

卓氏はいかなる人との連携にもオープンな姿勢を保つとしながらも、手を組む相手は党の中心思想に背いてはならないとし、「両岸は良き隣人にはなれるが決して家族ではない」などの政見を順守しなければならないと語った。また、総統選で勝つために最も重要なのは候補者同士の比較だと指摘し、最も強い候補者を出せば柯氏が出馬しようとも心配する必要はないと自信をのぞかせた。

(葉素萍、顧セン/編集:名切千絵)