頼行政院長、自身の去就に言及「乗った列車は降りるもの」/台湾

【政治】 2018/12/28 17:16 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
頼清徳行政院長

頼清徳行政院長

(台北 28日 中央社)頼清徳行政院長(首相)は28日、年末の記者会見で自身の去就について言及した。11月下旬の統一地方選で与党・民進党が大敗したのを受けて辞任を表明したものの、慰留された頼院長。だが辞意は固く、1月中旬に立法院(国会)で新年度予算が成立するのを待って内閣が総辞職するという憶測が飛び交う。この件について、内閣を列車に例えて「乗った列車は必ず降りるもので、進む方向は変わらない」とし、「必ずよりよい場所に向かう」と述べた。

具体的な時期については「適切な頃合いを見計らって説明する」とした。また、組閣権は総統にあると述べ、後任人事についての言及は避けた。

来年の施政方針の説明では、アフリカ豚コレラ(ASF)の防疫や経済改善などに重点的に取り組む姿勢を示した。

台湾はASFの感染例が確認されていない清浄国。だが近隣の中国ではASFが猛威を振るっており、海外からの侵入防止が急務となっている。頼院長は、1997年に豚400万頭以上の殺処分を余儀なくされ、1700億台湾元(約6120億円)規模の経済損失を被った口蹄疫を引き合いに出し、ASFはワクチンも治療薬もなく、当時よりも被害が深刻化する恐れがあると危機感を募らせた。その上で、行政院(内閣)は中央災害対策センターを設置し、演習なども行っていると説明し、ウイルス感染のリスクがある食肉をネットショップで購入したり海外から持ち込んだりしないよう国民に呼び掛けた。

経済改善については、経済成長の数字だけでなく、働き方の効率向上や男女同一賃金、所得格差是正などに重きを置いて実感の伴う経済発展を目指すとした。規制緩和などによる台湾の投資環境改善にも取り組むほか、中米貿易摩擦のリスクを避ける台湾企業に国内投資を促す。外国人の中度技能労働者の受け入れも拡大する見通し。

(顧セン/編集:塚越西穂)