蔡総統、APEC特使の張氏と面会 台湾の努力を世界に伝える任務託す

【政治】 2018/11/12 15:57 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
総統府でAPEC特使の張忠謀氏(左)と面会する蔡英文総統

総統府でAPEC特使の張忠謀氏(左)と面会する蔡英文総統

(台北 12日 中央社)蔡英文総統は12日、総統の特使としてアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する張忠謀(モリス・チャン)氏と総統府で面会し、各国の首脳との交流を通じて国際社会に台湾の努力を理解してもらえるよう期待を寄せた。張氏は、日本や米国、中国の代表にそれぞれ異なるメッセージを伝えたい考えを明かした。

張氏は半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の創業者で、「台湾半導体の父」とも称される。今年6月に同社董事長(会長)を退任した。今年のAPECが「包摂的な機会の活用 デジタル化された未来の受容」をテーマに掲げていることから、世界の産業界で高い地位にあり、台湾のテクノロジー産業やデジタル発展に対しても卓越した貢献をした張氏が特使に選出された。張氏の特使就任は陳水扁政権下の2006年以来12年ぶり、2度目。

蔡総統は、台湾の経験を紹介するだけでなく、より多くの国際的連携の機会を開拓してほしいとの希望を張氏に託した。台湾は世界におけるデジタル経済のサプライチェーンの重要な一環であるのみならず、革新的なガバナンスと包摂的な成長促進においてより多くの貢献ができ、地域の繁栄と発展を進める能力と意欲を有することを世界に知ってもらう必要があると述べた。

張氏は面会後、記者会見を開いた。APECで米国のペンス副大統領、中国の習近平氏、日本の安倍晋三首相と顔を合わせた際、どのようなメッセージを伝える予定か記者から聞かれると、「それぞれ同じ内容ではない」と明かし、経済以外の話題も避けない考えを示した。安倍首相と会った際、台湾が参加を希望する環太平洋経済連携協定(TPP)について何らかのメッセージを伝えるか、安倍首相から日本産食品の輸入規制に関して言及された場合にどのように返答する予定かとの質問に対しては、「メッセージを伝える必要はない。われわれが何を求めているか、彼ら(日本)は知っている」と答え、話し合いの機会が生まれること自体に着目する姿勢を示した。

首脳会議はパプアニューギニアで17、18日に開かれる。張氏は16日に台湾を出発する予定。

(呂欣ケイ/編集:名切千絵)