福島など5県産食品の輸入規制に関する国民投票実施へ 日本が「失望」表明/台湾

【政治】 2018/10/10 14:28 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
日本台湾交流協会台北事務所の沼田幹夫代表

日本台湾交流協会台北事務所の沼田幹夫代表

(台北 10日 中央社)野党・国民党が提案した、日本5県産食品の輸入禁止措置に関する国民投票案が9日、中央選挙委員会(選管)の審査を通過し、実施される見通しとなった。これを受け、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所の沼田幹夫代表(大使に相当)は同日、同所のホームページやフェイスブックで「失望を禁じ得ません」とするメッセージを発表した。

沼田代表は文中で、年間450万人以上の台湾人が日本を訪れていることに言及。これらの人々は滞在中に福島を含む各地の食品を堪能しているとし、「安全な食材でなければ、日本国内で流通させることはできない」と強調した。また、本来科学的、専門的に判断されるべきものが政争の具とされたと指摘。国民党による一連の行動によって台湾と日本の友好関係にひびが入ることに懸念を示し、台湾の人々に冷静な判断を呼び掛けた。

台湾では2011年の東京電力福島第1原発事故以来、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県で生産、製造された食品の輸入を禁止している。2016年5月の蔡英文政権発足以降、規制緩和に向けた動きが出始めたことを受けて国民党が反発を強め、国民投票に向けた活動を開始した。

沼田代表は、国民党による署名活動が始まった7月下旬にもメッセージを発表し、被災地の人々は東日本大震災で台湾が見せた厚情に報いるために努力しているとした上で、食品に関する問題が「政治問題として扱われてしまったことを誠に残念に思います」とつづっていた。

(侯姿瑩/編集:塚越西穂)