外交部、ローマ法王庁との友好アピール 中国とバチカンの歩み寄り受け

【政治】 2018/09/23 19:28 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
フランシスコ法王=法王のIGより

フランシスコ法王=法王のIGより

(台北 23日 中央社)バチカンが22日、国交のない中国と司教任命問題について暫定合意に達したことで、双方の関係正常化につながる可能性が指摘されている。バチカンは、台湾と外交関係を結ぶ17カ国のうち唯一の、欧州における「国交国」。外交部は同日、「76年目に入った台湾との外交関係に影響しない」とする報道文を発表し、引き続き人道援助や文化教育、環境保護、宗教の自由など多分野で協力を強化していく姿勢を強調。来月14日にバチカンで行われる福者パウロ6世教皇らの列聖式にも代表団を派遣するとして友好関係をアピールした。

バチカンと中国は1951年に断交し、司教の任命権を巡って長年対立してきたが、フランシスコ法王は2013年3月の就任以来、中国との関係改善の道を探っていた。

暫定合意の内容は明らかにされていないが外交部は、中国当局の宗教への管制が日増しに強まる中、ローマ法王庁は敬虔な信者を圧迫から守るだろうとし、中国における真の信仰の自由に道が開けることに期待を示した。

李世明・駐バチカン大使は、暫定合意の最大の意義は、中共が初めてローマ法王の地位を認め、従来堅持してきた「国外勢力に内政干渉させない」主張を打破したことにあると述べた。また、中共が今回見せた柔軟性は歴史修正主義の勝利だとし、両岸問題についても、事実と異なる「一つの中国」を柔軟に修正し、理性的かつ良性の対話を再開してこそ地域と世界の平和、安定につながるとの見方を示した。

中国とバチカンの歩み寄りについては、国交正常化のための「大石を取り除いた」とする意見がある一方、ローマ法王が持つ司教任命の最終決定権の解釈をめぐる対立などがあり、真の合意を妨げる「水面下の石」は依然多いとする見解も出されている。

(侯姿瑩、黄雅詩/編集:塚越西穂)