慰安婦像を蹴った疑いの日本人男性、移民署が法的措置検討/台湾

【政治】 2018/09/11 16:50 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
謝龍介氏のフェイスブックページより

謝龍介氏のフェイスブックページより

(台北 11日 中央社)内政部移民署は10日、南部・台南市に設置されている慰安婦像を蹴った疑いが持たれている日本人男性について、蹴ったのが事実だと判明すれば「法的措置を取る」と発表した。また、すでに男性が器物損壊罪で刑事告訴されているのを受け、司法機関の調査と裁判の結果に応じ、男性を入国禁止またはビザ(査証)なし入国を適用しないブラックリストに記載する方針を示した。男性は同日に、声明文を発表し、「蹴ってはいない」と事実関係を否定している。

発端は、野党・国民党所属の台南市議、謝龍介氏のフェイスブックに投稿された動画と静止画。民間団体「慰安婦の真実国民運動」の藤井実彦幹事が慰安婦像を蹴っているとみられる様子が撮影されていた。藤井氏は6日、慰安婦像設置に抗議する内容の公開質問状を謝氏に手渡していた。謝氏をはじめとする国民党所属の台南市議や立法委員(国会議員)らは10日、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所前で抗議活動を行い、藤井氏や同事務所の沼田幹夫代表(大使に相当)らの謝罪、藤井氏の出境制限などを要求していた。

移民署によると、藤井氏は8日にすでに台湾を出境していたという。

一部メディアによると、藤井氏は10日、友人のフェイスブックを通じて声明文を発表。「慰安婦像を蹴ってはいない」と明言した上で、公開された静止画について、「意図的に加工されている」と指摘。国民党は「悪意を持って私の画像を加工」したとし、「選挙戦の道具に利用しようと考えている」との推察を示した。像を蹴っているように見える動作については、台南までの長旅に伴う血行不良で足がしびれ、何度もストレッチを行っていたと説明し、「その一部が、このように切り取られたのは、現在、日本や米国でも大きな問題になっている『フェイク・ニュース』と同様の悪質な手口」だと非難した。

一部報道によると、慰安婦の真実国民運動はフェイスブックに「事実関係を調査中」とのコメントを発表した。だが11日午後3時現在、同団体のフェイスブックは閲覧できない状態となっている。藤井氏の声明文に関しても、友人のフェイスブックからは消えている。

(編集:名切千絵)