労基法改正案、国会で可決 労働者団体反発、国民投票提案へ/台湾

【政治】 2018/01/10 18:17 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
労基法改正の正当性を訴える民進党の議員たち

労基法改正の正当性を訴える民進党の議員たち

(台北 10日 中央社)立法院院会(国会本会議)は10日、時間外労働(残業)時間の制限緩和などを盛り込んだ労働基準法の改正案を賛成多数で可決した。改正に反対する労働者団体は法案可決に不満を表明し、今回の法改正を無効にするための国民投票の実施を目指す考えを明らかにした。

立法院での審議は9日午前から18時間にわたって続けられた。与野党による激しいつばぜり合いが繰り広げられ、野党・国民党議員の冗長な発言などで審議は停滞。与党・民進党議員の中には、携帯電話をいじったり、読書するなどして時間をつぶす人もいた。

現行法は2016年12月に改正されたばかり。だが、勤務時間の割り振りに関する柔軟性の低さなどにより使用者側から見直しを求める声が上がり、労働部(労働省)から昨年10月に再改正案が公表された。今回可決された法案では、労使合意があった場合に残業時間上限が現行の46時間から54時間に引き上げられるようになるほか、出勤から退勤までの間隔が現行の11時間から8時間に短縮可能になるなど、勤務割に関する制限が条件付きで緩和された。

頼清徳行政院長(首相)は同日、法改正は柔軟性を付与し、労使協調を促すものだと説明し、労使のどちらか一方を取捨するものではないと述べた。

改正に反対する労働者団体は、審議が始まった8日から立法院前に泊まり込んで抗議を続けた。法案可決が明らかになると、団体メンバーら約100人が冥銭をまきながら立法院の周辺をデモ行進し、警察官300~400人が警備に当たった。立法院の入口に戻ると、メンバーは「民主主義は死んだ。労働者の権利は後退した」と叫び、不満を訴えた。

(顧セン、余暁涵、蘇龍麒、劉冠廷、蔡佳伶、王承中、陳俊華/編集:名切千絵)