李登輝氏、靖国参拝も行った台湾野党を激励 議会選大敗で解党の危機

【政治】 2016/01/21 14:39 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
台湾団結連盟のイベントで支持を訴える李登輝氏(中央)=2015年10月29日、台湾・台北

台湾団結連盟のイベントで支持を訴える李登輝氏(中央)=2015年10月29日、台湾・台北

(台北 21日 中央社)16日に投開票された立法委員(国会議員)選挙で、改選前に3席あった議席を全て失い、解散も含めた動向に注目が集まっている野党・台湾団結連盟(台連)。同党の精神的指導者とされる李登輝元総統は19日、手紙を通じて、解散は望んでおらず、新たに方向性を定めることなどで「台湾人は再起の機会を与えてくれる」と関係者を励ました。

台連は2001年8月に当時野党だった国民党から離党した、台湾の主体性を重視する「本土派」の立法委員などを中心として結成された政党で、初代党主席は李氏の下で内政部長(内相)を務めた黄主文氏。同年末に行われた立法委員選挙では13議席を獲得し、第4党に躍進。与党の民進党を友党として支えた。

戦後60年を迎えた2005年には、当時の蘇進強主席が台湾の政党の指導者として初めて靖国神社を参拝。内外から批判を浴びたが、同党幹部は「神社に祀られている台湾の英霊に敬意を表しただけで、不適切な行為ではない」と立場を崩さなかった。

馬英九政権下では、両岸(台湾と中国大陸)間の貿易の自由化を目指す「経済協力枠組み取り決め」(ECFA)や、2014年春に学生団体らによる「ヒマワリ学生運動」を引き起こしたサービス貿易取り決めの締結に反対するなど、馬政権が進める大陸との融和政策に抵抗してきた。

だが、今回の立法委員選挙では、ヒマワリ学生運動の流れをくむ新政党「時代力量」などに票を奪われたとみられ、議席を獲得できなかった。18日には黄昆輝主席が引責辞任を発表。林志嘉秘書長(幹事長)も民進党が政権だけでなく、立法院(国会)の過半数も獲得したことで、同党を補佐するという台連成立時の目標は達したと述べ、解散もありうるとしていた。

比例代表で政党助成金交付の条件である得票率3.5%を下回った台連は20日、財務面での安定性を高めるため、党の職員全員を解雇すると発表した。

(呂欣ケイ、葉素萍/編集:杉野浩司)