台湾開催のICT産業見本市「コンピューテックス2020」は中止 新型コロナ

【経済】 2020/06/16 11:17 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
昨年のコンピューテックス=台湾貿易センター提供

昨年のコンピューテックス=台湾貿易センター提供

(台北中央社)台湾で開催されるICT(情報通信技術)産業の見本市「コンピューテックス」(台北国際電脳展、COMPUTEX)の2020年の開催が中止されることが決まった。主催する台湾貿易センター(中華民国対外貿易発展協会、TAITRA)が12日、発表した。中止は1981年の初開催以来初めて。業界関係者は、中小規模のメーカーへの影響を懸念している。

コンピューテックスは世界のICT産業において重要な展示会の一つとされ、昨年は171カ国から4万2000人余りのバイヤー、1000人余りのメディア関係者が来場。出展者は30カ国、1685社に上った。

今年は当初の予定では6月2日~6日に台北市内で開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、9月28日~30日に延期することが3月下旬に発表されていた。主催者は中止の理由について、海外の出展者やバイヤー、メディアなどが予定通りに来られない可能性などの不確定要素があるためだと説明している。台湾内での感染状況は落ち着いているものの、入境制限緩和の時期は不透明となっている。

業界関係者は、大企業は自社で新製品のオンライン発表会を開くことが可能であるため、コンピューテックスの中止による影響は限定的である一方、中小企業にとっては、新製品のPRにおいてコンピューテックスが果たす役割は大きいと指摘。これまではコンピューテックスにおいて四半期や半年分の注文を獲得できたという。そのため、この関係者は、海外のバイヤーと接触する機会が減ることで、中小企業の輸出の業績に影響が出る恐れがあるとの見方を示した。

(張建中、鍾栄峰/編集:名切千絵)