「求めているのは民主的選挙」 雨傘元リーダー黄之鋒氏インタビュー/台湾

【両岸】 2019/09/06 13:09 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
黄之鋒氏

黄之鋒氏

(台北 6日 中央社)2014年の香港民主化デモ「雨傘運動」の学生リーダーだった黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(22)が5日、台北市内で中央社の取材に応じ、香港で約3カ月にわたって続く大規模デモについて、「われわれが求めているのは民主的な選挙」だと述べた。

黄氏は、香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を引き金に始まった抗議活動への支持を呼び掛けるため、3日から5日まで台湾を訪問した。

▽逃亡犯条例改正案撤回 抗議活動の有効性を証明

逃亡犯条例改正案を巡っては、香港政府トップの林鄭月娥行政長官が4日、正式撤回を表明。デモ隊穏健派の今後の動きや国際世論の風向きなどに注目が集まっている。

黄氏は、香港人の目標は完全な民主選挙を勝ち取ることだと説明。「香港の立法会(議会)や行政長官は香港人によって選ばれるべき」だと主張した。また、香港の民主化や政治改革の再始動は北京の鶴の一声で決まると強調。今回の改正案撤回表明は、中国の習近平氏が政権を握って以来初めての香港への妥協、譲歩であり、抗議活動には効果があることが証明されたとの見方を示した。さらに、今回の経験によって、香港人は努力を続けていくだろうと語った。

▽台湾・美麗島事件から40年 「香港が払った代償は少ない」

南部・高雄で反体制デモの主催者らが投獄され、後の台湾の民主化に影響を与えた1979年12月の言論弾圧事件「美麗島事件」から今年で40年を迎える。節目の年の訪台に、黄氏は感慨深さを示し、「台湾の美麗島事件に比べ、われわれ(香港)が払った代償は本当にとても小さい」と話す。「私たちの年齢もまだ若い。だから努力を続けていく」と民主化への歩みを止めない覚悟を示した。

黄氏は、今回の抗議活動において国際社会からの注目は極めて重要だと語る。今後はドイツや米国を訪問する予定で、香港への関心を集めたいとしている。

(沈朋達、温貴香/編集:名切千絵)