離島3県の県長、中国の対台湾担当トップを訪問 旅行制限の緩和呼び掛け

【両岸】 2019/08/13 19:17 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
中国大陸からの観光客で賑わう金門県の特産店

中国大陸からの観光客で賑わう金門県の特産店

(北京 13日 中央社)中国が今月1日から台湾への個人旅行の許可証を発行停止にしたのを受け、離島の金門、澎湖、連江3県の県長は12日、中国の対台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の劉結一主任(閣僚)と北京で面会し、3県への個人旅行制限の緩和などを求めた。面会後に宿泊先のホテルで取材に応じた頼峰偉・澎湖県長によると、劉氏からは「メリットがある方向に向けて慎重に検討する」との返答があったものの、明確な回答は得られなかったという。

中国は2011年6月に北京や上海などを対象に台湾への個人旅行を解禁したのを皮切りに、これまで47都市で許可証を発行していた。離島の金門、澎湖、連江3県と中国大陸を結ぶ渡航ルート「小三通」を利用した個人旅行は20都市で認められていた。金門県政府観光処によると、今年に入って小三通を利用して金門を訪れた中国人旅行者の70%が個人旅行で、個人旅行停止は金門の観光や経済に大きな打撃となる。同処は、停止措置が続いた場合、金門の観光業の損失額は来年1月までで25億台湾元(約83億3700万円)を超えると推計している。

同県が発表した報道資料によると、3県が中国側に伝えた希望は、小三通の推進継続▽台湾への個人旅行制限の範囲から3県を除外▽少なくとも小三通を利用した個人旅行の対象20都市を維持▽3県への団体旅行を引き続き後押し―など。

頼氏は取材に対し、今回の中国訪問は政府の同意を得たものだと明らかにした。

離島3県県長の中国訪問について蘇貞昌行政院長(首相)は13日、観光振興に取り組む地方の首長の努力に理解を示した上で、中国との交流にはより慎重を期すよう呼び掛けた。

(繆宗翰、黄慧敏、楊淑閔/編集:名切千絵)