中国、台湾への個人旅行停止 大陸委「一方的」強い抗議と非難

【両岸】 2019/07/31 19:29 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
中国、台湾への個人旅行停止 大陸委「一方的」強い抗議と非難

(台北 31日 中央社)中国は8月1日から台湾への個人旅行の許可証の発行を停止する。中国の文化観光省が31日に発表した。「現在の両岸(台湾と中国)関係を考慮して」の決定だとしている。台湾の対中国政策を所管する大陸委員会は、一方的だとして強い抗議と非難を表明した。

中国が台湾への個人旅行を制限するのは初めて。台湾では来年1月に総統・立法委員(国会議員)選挙を控えている。旅行業者は、台湾で重要な選挙があるたびに中国が台湾旅行を制限する措置を取ってきたことに触れた上で、措置の実施がこれまでは選挙の2~3カ月前が多かったとし、今回は時期が特に早いとの見解を示した。

中国は2011年6月、北京や上海などを対象に台湾への個人旅行を解禁。以来、解禁都市を徐々に増やし、これまで47都市で認めていた。内政部(内務省)移民署の統計によれば、個人で台湾を訪れた中国人旅行客数は近年、年間100万人台で推移しており、今年は6月末までで63万人超が訪れていた。

中国は「一つの中国」を前提とした「92年コンセンサス」を受け入れていない蔡英文政権に対し圧力を強めている。与党・民進党の広報担当、李明俐氏はこの日、台湾への個人旅行制限の発表を受け、両岸交流を一方的に分断する元凶は中国政府だと批判。蔡政権が発足した2016年以降、中国は旅行客を使って民進党政権を脅し続けているとも述べた。

交通部(交通省)観光局は、中国当局の決定に対し遺憾だとし、許可証発行の早期再開を願うとの立場を示した。

(繆宗翰、葉素萍、汪淑芬/編集:楊千慧)