中国同調の台湾メディアの問題「疑う余地ない」=国家安全局

【両岸】 2019/05/02 16:21 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
中国の習近平氏を映す台湾の街頭テレビ

中国の習近平氏を映す台湾の街頭テレビ

(台北 2日 中央社)国家安全局は2日、中国の息がかかった台湾メディアは映像媒体から活字媒体、ネット有名人にまで存在すると明らかにした。陳文凡副局長は、中国に同調するメディアの問題は確かに存在し、「疑う余地はない」と強調した。

国防部(国防省)政治作戦局は1日に公表した報告書で、中国の偽情報や心理戦の攻勢は日増しに頻繁に細やかになっていると指摘。偽情報やデマ、誤情報など多様なやり方で事実とは異なる内容を拡散し、台湾内部の分断を図っているとして警戒感を示した。同局と国家安全局は2日の立法院(国会)外交・国防委員会で、中国の情報操作への対策について報告した。

中国に同調するメディアに関して与野党の立法委員(国会議員)から質問を受けた陳氏は、一部の台湾メディアの伝える内容や報道の仕方、切り口、論調などが、台湾を威圧する中国の言論と呼応していることは察知していると説明。具体的証拠を集めて監督機関に提供し、対処を要請するとした。同調メディアの数やリストの公表については差し控えると述べた。

中国の情報操作を巡っては、国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」が今年3月、報告書を公表し、台湾が数十年にわたり中国のデマ活動の標的になっていると指摘した。報告書ではデマ拡散の一例として、昨年9月、台風の影響で関西国際空港に取り残された台湾人に対する台北駐大阪経済文化弁事処(総領事館に相当)の対応に関して、中国から誤報が流されたことを紹介。この偽ニュースによって同処への批判が噴出し、その数日後に同処の蘇啓誠処長が自殺した。

政治作戦局は、軍傘下の新聞や雑誌、ラジオ、ウェブサイト、SNS(交流サイト)などを通じ、偽情報に対して否定や反証を即時に行っていくとしている。

(游凱翔/編集:名切千絵)