中国空母に「模擬攻撃」を 米太平洋軍元司令官が提言/台湾

【両岸】 2018/08/29 19:48 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
中国の空母「遼寧」

中国の空母「遼寧」

(ワシントン 29日 中央社)米太平洋軍(現・インド太平洋軍)の元司令官で、米シンクタンク「笹川平和財団米国」の会長を務めるデニス・ブレア氏は、中国の空母「遼寧」が今後、台湾周辺の海域を航行した際、台湾はこの機会に乗じて模擬攻撃を行うべきだとの見方を示した。台湾の即応性を高めるとともに、遼寧が実戦の場では脆弱であることを中国軍に示すことができるとしている。

ブレア氏は今月22日、同シンクタンクの公式サイトで「平和な状況下と戦争時における軍事的対立」と題した文章を発表。中国軍が台湾や日本の排他的経済水域(EEZ)や防空識別圏(ADIZ)での行動を活発化させていることに触れ、台湾と日本はこれらを脅威と捉え、中国軍機や軍艦が現れるたびに緊急発進(スクランブル)するなどして中国軍をけん制していると言及。だが、これらの対応により自国の監視・反応能力などが中国に知られてしまうことになるとし、台湾や日本の即応性や防衛能力をかえって低下させてしまっていると指摘した。

ブレア氏は、平和な状況下と実戦下では異なる軍事行動がとられるとした上で、平和な状況下では、軍機や軍艦を実戦下ではあり得ない場所に派遣することも可能だと説明。そのため、中国軍艦が台湾や日本周辺の海域を航行した際、台湾と日本はそれを利用して実戦を想定した訓練を行うこともできるとの考えを示した。

台湾のシンクタンク、国家政策研究基金会の掲仲・シニアアシスタント研究員は中央社の取材に対し、ブレア氏の意図するところは、機会に乗じて遼寧の電子情報を収集すべきということではないかとコメント。軍事専門家の鄭継文氏は、遼寧の戦闘力は米軍と比べれば大きな差があるが、台湾にとっては脅威に違いないと述べた。

(江今葉、游凱翔/編集:楊千慧)