史上初の総統府ロケ 台湾の民主化描く政治ドラマ撮影で

【芸能スポーツ】 2019/04/21 18:53 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
ドラマで李登輝元総統を演じるベテラン俳優の楊烈(手前)

ドラマで李登輝元総統を演じるベテラン俳優の楊烈(手前)

(台北 21日 中央社)台湾の民主化の歩みをひも解くドラマ「国際橋牌社」(アイランド・ネーション)の総統府ロケが20日実施された。総統府内でのドラマ撮影は史上初。撮影には李登輝元総統を演じるベテラン俳優の楊烈をはじめとしたキャストのほか、スタッフやエキストラ約200人が参加。午前8時から午後8時まで12時間かけて行われた。

同作では総統警護官や記者など、第一線で政界の動きを追う架空の人物たちの愛憎劇を通じて戒厳令解除後の台湾が描かれる。文化部(文化省)からは補助金3000万台湾元(約1億900万円)が支給されており、先月中旬のクランクイン会見に出席した鄭麗君部長(文化相)は、言論統制を強める中国当局を念頭に「ここ(台湾)では自由に政治ドラマを撮影できる」とアピールした。

実際の総統府と同じ大きさのスタジオを北部・桃園の海軍基地にすでに作り上げている製作陣。だが、李総統の就任宣誓をよりリアルな場面にしようとロケを計画し、昨年12月に撮影を申請。以来、総統府側と調整を重ねてきた。

この日の撮影は、正面玄関や大ホールなどで行われ、専用車から李登輝氏が降りて総統府内に入っていく様子も撮影された。専用車として使用されたキャデラックは、台湾省長だった宋楚瑜氏が実際に乗ったものだという。

引き締まった表情で撮影に臨んだ楊烈。総統府に足を踏み入れたのは今回が初めてだといい、少し緊張したと話す一方で光栄だとも語った。

同作は全8シーズンで、シーズン1(全10話)は戒厳令が解かれて間もない1990年から、初めて実施された台北市長の直接選挙で野党(当時)民進党所属の市長が誕生した1994年までが舞台となる。

同作の放送には米動画配信サービス大手ネットフリックスのほか、中華テレビ(華視)や民間全民テレビ(民視)などが興味を示しているという。

(江佩凌/編集:楊千慧)