失われた「中華商場」が舞台 小説をドラマ化 豪華キャスト起用へ/台湾

【芸能スポーツ】 2019/01/29 17:15 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
かつて台北の人々に親しまれた大型商業施設「中華商場」=公共テレビ提供

かつて台北の人々に親しまれた大型商業施設「中華商場」=公共テレビ提供

(台北 29日 中央社)かつて台北の人々に親しまれた大型商業施設「中華商場」を舞台にした呉明益の小説「歩道橋の魔術師」(天橋上的魔術師)が公共テレビ(公視)によってドラマ化される。制作発表会見が28日、台北市内で行われた。メガホンを取るヤン・ヤーチェ(楊雅[吉吉])監督は、主役の魔術師役は候補を大物歌手に絞り込んでいると明かし、毎話のゲストにジェイ・チョウ(周杰倫)やリン・チーリン(林志玲)など人気スターを起用したい考えを明かした。

中華商場は台北駅と西門町の間にある中華路一段で1961年に開業。60、70年代の最盛期には家電や衣料、骨董、飲食などの店が林立した。建物内には店を営む人々の住居もあった。だが都市再開発などに伴い、1992年に取り壊された。当時、台北で暮らした人々にとって同所は美しい思い出となっている。

制作費は1億5500万台湾元(約5億4930万円)。全10話で、今年8、9月に撮影を開始する予定。中華商場の風景は、文化部(文化省)が推進する歴史建築の3D模型化プロジェクトの下で再現した。公視は3D模型の構築のため、中華商場の写真を一般から募集していた。同作では1980年代の中華商場が主な舞台になる。

ヤン監督は「台湾では現代のノスタルジーを題材にした作品はあまり作られない」とした上で、中華商場が姿を消していることに触れ、「(制作の)難易度はかなり高い」と言及。脚本が「皆さんの心にかつていた魔術師を呼び起こせれば」と意欲をみせた。

同作には文化部も出資をしている。鄭麗君部長(文化相)は、台湾の文学と映像、テクノロジー、人材を融合させた同作品は台湾の最高のソフトパワーを表現するものになると期待を寄せた。

(江佩凌/編集:名切千絵)