台北地検「アダルトに著作権なし」、日本販売元訴え不成立

【社会】 2013/03/22 15:43

(台北 22日 中央社)営利目的でのアダルト動画アップロードなどが著作権法違反であるとして、日本の制作販売元が台湾の映像コンテンツ企業11社を訴えていた件で21日、台北地方検察庁は不起訴とする判断を下した。

この日本の販売元は昨年、中華電信のケーブルテレビ・オンデマンドサービスなどで知られるELTA(愛爾達科技)傘下の台湾ポルノサイトが、一昨年2月から大量のアダルト動画のダウンロードやオンライン視聴を有料で提供していることについて、232作品が著作権侵害を受けたとしてELTAおよびその責任者などを訴えていた。

それによると、これらの動画は監督、俳優、カメラマン、メーク、照明、美術などのスタッフによる共同作品であり、監督が伝えようとするコンセプトや俳優の個性などに著作権が生じると主張、しかも台湾はWTOに加盟しており、日本と同様、作品が著作権法で守られるべきだと主張した。

これに対して台北地検は、動画の中では男女が様々な体位で性行為を行っており、局部のズームアップなど観る者の性的欲求を引き出すことを主な狙いとしているため、ポルノ映像とみなされるとした。

台湾ではこれまで、1999年にポルノ動画は公序良俗に反し、著作権法の対象である文学・科学・芸術などの著作に該当しないため、その保護は受けないとされた刑事判決事例がある。また高等法院2005年の刑事判決では、モザイク処理を施し、政府新聞局の審査で合格して限制級(台湾のアダルトランク)認定を受けたとしても、著作権法の保護を受けることはないとされている。同地検ではこのような判例や見解を受け、今回、台湾企業側が動画をネット上で配布しても著作権法違法にはあたらないとした。

一方、わいせつ物配布であるか否かについて同地検では、サイトの入り口のアダルト向けとの注意書きに加え、閲覧者が満18歳であることを選択するようになっており、さらに分級推広基金会によるランク分けサービスによって適切な警告が行われ、アクセス制限措置が採られていることから、罪状不十分で不起訴とした。

台湾ではこれまで長年にわたって日本のアダルトビデオが親しまれてきたが、そのほとんどは海賊版。ポルノ作品は著作権保護は受けないというのが台湾法曹界の一致した見方となっている。